東北大学きらら同好会(TUKiC)のブログ

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Lepidolite Vol.2 編集後記

(執筆: なくしく)

この記事は何

Lepidolite Vol.2 表紙

Lepidolite Vol.2の編集後記です。各種編集操作とその経緯について、備忘録的にまとめます。きら同はじめ文章同人誌を編集するみなさんの参考になれば幸いです。

はじめに

こんにちは、なくしくです。みなさん、弊会2番目の会誌『Lepidolite Vol.2』はお手にとっていただきましたか?今回この会誌の編集を一通り全て行ったのでその記録をここに残しておきます。

手法の選択

編集(組版)ソフト

Vol.1に引き続きWordを選択しました。(組版ソフトではないだろ。)一応、いくつか案はあって:

の3案といった感じ。(今だったら、さらにAffinityを検討してもいいかもしれない。)結局Wordを採用した理由は:

  1. 大学のライセンスで最新版が無料(全員)
  2. 引き継ぎが容易
  3. 全員がだいたい使える
  4. 編集(私)が操作に慣れている

の4点です。特に1と2が重要でした。Word以外のソフトを使用する場合、当然ながら購入する必要があります。弊会には部室がなく共用のPCが存在しないので、ソフトウェアに係る費用が発生すると基本的に編集の個人持ちにするしかありません。自分はまだいいとしてこの先入る後輩がそれを良しとするか……。そのことを考えるとWordを選択せざるを得ませんでした。

というわけで、今回の(私の中の)目標は、「Wordでできる最も読みやすい会誌を作る」に決まりました。Lepidolite Vol.1以上、京雲母Vol.2(なんかとてもきれいですごい)未満のイメージです。

記事の集め方

Wordのテンプレートを配ってそれに記事を記入してもらう方式にしました。出てた案は:

  1. Wordのテンプレートを配って記入してもらう
  2. プレーンテキスト(txtとか、discordのメッセージとか)と画像を送ってもらい、編集がWordテンプレに記入

の2案です。Vol.1編集の際、テンプレ無指定のWordファイル形式で記事を募集して大変なことになった反省を生かした2つの案です。1と2なら1の方が労力が少なそうに思えたので1にしました。当時はね。

編集工程の確定

工程を以下のように決定しました:

  1. 仕様・テンプレート策定
  2. テンプレート配布・記事作成依頼
  3. 記事回収・各記事校正
  4. 記事の結合
  5. 最終校正
  6. 仕上げ(Word上ではできない操作)

今の工程が完全に完了するまで次の工程に入らないこと。これが一番大切です。行ったり来たりすると新旧の基準が適用されたファイルが混在して詰みます。次項からは各編集工程について書いていきます。

各編集工程

1. 仕様・テンプレート策定

1.1. やったこと

作りたい紙面の雰囲気、読みやすさ、Wordの得意不得意を確認しつつ仕様を決めていきます。試行錯誤しながらテンプレを作って、それを他の会員にもわかるよう仕様としてまとめます。Vol.1の反省も生かします。(私の頭の中に)挙がっていたのは以下の3点:

  1. スタイル機能が十分に利用されていない
  2. 行間狭すぎ
  3. 文字多すぎて雰囲気が重い

です。それぞれ解決していきます。

1.2. スタイルをしっかり定義する

Wordにはスタイル機能という、文書の見た目を手早く整えられる機能があります。ホームタブの中央〜右にある「標準」とか「行間詰め」とか書かれてるやつがそうです。

スタイルの選択ボタン(Office for Mac

これを使うことで段落を字下げしたり見出しの見た目を楽に統一できたりします。機能の詳細は別で調べてください。ここをガチガチにすれば校正の手間が減ります。スタイルの設定にはだいぶ時間を使いました。(見出しの装飾もこれでやってます。)

次にフォントの選定です。読みやすさを一番に考えながら、Morisawa Fonts(980円/、ほぼ無料)から選びました。本文は「リュウミン」それ以外は「ヒラギノ角ゴ」です。

1.3. 行間を開ける

文字と同じくらいの大きさの行間を開けました。一般の書籍の行間は大体それくらいです。Vol.1はあまりに行間が狭くて窮屈だったんですよね。

1.4. 雰囲気を軽くしよう

安直ですが、カラフルにすれば軽くなります。小学生の頃、鉛筆で書き殴っていたノートに赤鉛筆で囲みを書いた瞬間そのページが明るく軽やかな印象になった記憶がある方はいませんか?いないか。そういう感じです。今回の場合は、見出しに入れている枠線に色をつけることでこれを達成しました。色も記事ごとに変更して、雰囲気の違いを出せるようにしました。

以上3点を取り入れて作ったテンプレと、Vol.1のテンプレを比較すると下みたいな感じになります。(インタビューの記事がだいたい同じ構成なので例に使います。)

だいぶ雰囲気が軽くなったと思います。多分。

2. テンプレート配布・記事作成依頼

2.1. 配布用にテンプレートを改造

自分以外の寄稿者はMorisawa Fontsを契約していない上、全員Windowsなので、フォントをOfficeビルトインのものに変える必要があります。ということで、リュウミン→MS明朝、ヒラギノ角ゴ→MSゴシックにそれぞれ変更しました。

2.2. 記事の書き方を文書にまとめて配布する

各スタイルの役割、画像の入れ方、段組のやり方など、望ましい記事の書き方とその流れについて一通りまとめた文章を作って配布しました。

2.3. Wordの勉強会をする

多くの寄稿者はスタイル機能に触れたことがなさそうだったので、勉強会を開催してそこの知識を押し込みました。スペースで段落下げする人間が出てきたら大変ですからね。また、前述の記事の書き方をもとに執筆をデモンストレーションしてもらいました。

2.4. テンプレ配布・募集開始

満を持してテンプレを配布し、記事を募集します。同時に寄稿希望をGoogleスプレッドシート上へ記入してもらいました。

3. 記事回収・各記事校正

3.1. 記事の回収

Discordに専用スレッドを立てて回収します。ファイルがデカすぎて送れない場合はギガファイル便を貼ってもらいます。

3.2. 記事を本来のスタイルに戻す

先述した通りテンプレを配布するときにフォントを変えているので、それを戻します。しかしここで事件が発生。MS明朝からリュウミンに戻すと文章の長さが増えてしまう(半角英数字の幅が1.8倍くらいになる+1行の幅がごく僅かに大きくなる)のです。みなさんページにキリよく収まるよう書いてくださっていたので、大体の記事が死にました。(被害を免れたのは、極端に画像の多いタテカン記事のみ…。)結局、1記事ずつ文章を削ったり画像を配置し直すことに。また、指示の甘さや勘違いのために求める仕様から逸脱した書き方をしてしまう方も多く、その修正も大変でした。(そこを修正したら文章が入らなくなったりするし。)プレーンテキスト投げてもらった方が多分楽でしたね。

3.3. 校正

暇な人に各記事を読んでもらって校正をしました。ここでも専用のDiscordスレッドを立てて指摘を管理しました。

4. 記事の結合

記事それぞれのdocxファイルを結合して、1つのdocxファイルにします。記事を貼って、セクション区切りを入れて、また記事を貼って……を繰り返します。command+Aとcommand+Vを繰り返すだけなのでそんな難しくなかったです。段組とかがおかしくなっていないかチェックしながら進めます。

5. 最終校正

結合したdocxをPDFに書き出して、暇な人に読んでもらいます。暇じゃない人にも読ませます。ここで修正点を一通り出し切りました。

6. 仕上げ(Word上ではできない操作)

最後に仕上げとしてWord上でできない操作をします。今回の場合は、

  • 見出しの色の記事ごとの変更
  • 背景色・ヘッダーフッター文字色の一部変更(花メモ記事)

が当てはまります。スタイルを分割するのも数が多すぎて面倒ですからね。

やり方としては、各パターン別々でPDFを出力して、それをMacのプレビューappで結合する方法を取りました。やればわかりますが、かなり間違いが起きやすい操作。ページが過不足なく並んでいるか、順番が入れ替わっていないか何度もチェックしました。

こうして、本文の原稿が完成。入稿担当にデータを投げつけてお仕事完了。

反省

1. 文字がでかい

今回は本文の文字サイズを10ptにしたのですが、完成した本をみると少し大きすぎるように感じられました。9ptにするか、1段組を基本にする必要がありそうです。

2. 画像が荒い

立て看記事(自分が執筆)以外画像が荒すぎました。Wordって画像を貼ると自動で圧縮をかけるのですが、自分以外の寄稿者の方はこの設定が強すぎ(デフォルト)たようです。(しかし立て看記事並の画質で100ページ作るとWordが間違いなく爆散してしまう…。)

3. プレーンテキスト送ってもらった方が早い

今回のdocx形式で集める方法は手間がかかりすぎた、という話です。プレーンテキスト状態で送って貰えばスタイルの差異も出ないし、前述の画像問題も起きないわけです。次からはプレーンテキストと画像を募集して編集がコピペするやり方に改めたほうがよさそうです。

4. 行ごとの文字数が若干多すぎ

Wordには1ページの行数と、1行あたりの文字数を設定できる機能があります。今回はその機能を知らなかったのでデフォルトで作成したのですが、結果として若干文字が詰まりすぎになってしまいました。次回はいい感じの値を見つけて使っていきたいところです。

5. 編集作業が手分けできない

自分だけMacなので、ファイルをやり取りすると最新版同士でも表示に差異が出るんですよね。なので私1人で全部やるしかないという事態に。これは全員Macにしないと解決しないので、どうしようもないといえばどうしようもないのですが。

6. なんか青くね

なんか全体的に青くね?

おわりに

今回のLepidolite Vol.2、Word製の同人誌としてはだいぶいいところまで行けたと思います。Vol.3で質的完成を目指していきたい所存です。それではまたどこかでお会いしましょう〜